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2016年2月19日金曜日

ホドロフスキーのDUNE

「ホドロフスキーのDUNE」。
「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」など伝説の映画を生み出した監督の幻のSF大作「DUNE」についてのドキュメンタリー。
「お金をかけずに撮れるこうしたドキュメンタリーにも大きな可能性がある」とホドロフスキー自身が言っている通り、この映画はドキュメンタリーを通り越して違う地平にたどり着いていた。

特に特典映像(おそらく様々な理由から本編に入れられなかった映像たち)があまりに面白くて、見直したりメモ取ったりしていたら、50分ぐらいの映像を見るのに1時間半ほどかかってしまった。
自主独立、徹底したインディペンデント精神の持ち主で、誰にも頼らない監督の口からは気持ち良いぐらい歯切れのよい毒に満ちた言葉がたくさん溢れ出していた。

売れてない当時にめちゃめちゃいい映画撮ってた監督が、ちょっと売れた途端に、これまで一緒に世界を作ってきた仲間たちを平然と捨て、スターに飛びつき、どうでもいい映画を大量生産し始めるという情けない姿がどうにも我慢ならなかったので、そのシステムを明快にぶっ叩くホドロフスキー監督の言葉には本当に胸がすく思いがする。

84歳で23年ぶりに撮った「リアリティのダンス」も素晴らしく瑞々しくパワフルだった。
まだいる。
世界にはすごい人が。
そしてこれからも出てくるだろう。
ホドロフスキーの意思を継ぐ者たちが。

「芸能はやりたくない、芸術をやるのだ」という覚悟を改めて固めた。
世界には同じ思いでものを作っている人がいる。
その人たちに出会うまでは、一人でも断固としてやる。
何処かの国の街角で行き倒れになろうが構わない。
断固として、やり抜く。
人生で一番大切なのは、夢なんだ。



私は決して映画からお金を得ようとは思わない。
私は大金を失うために映画を作っている。
決してこうはならない。
「興収5億ドル 天才的 オスカー獲得!」
もはや劇場は要らない。
関係ない場所で映画を作る。
プロデューサーも要らない。
彼の金も要らない。
スターも要らない。
崩れたような顔は要らないんだ。
ミイラのように表情が動かない。
肥大した自我も要らない。
バカな脚本家も要らない。
ビジネスマンも。
ビジネスで作られちゃたまったもんじゃない。
それは間違っている。
こんなことは終わらせねば。
スターのエゴのために遊んでるんじゃない。
全部終わらせなければ。
スターは芸術における病だ。
それが私の現実だ。

アレハンドロ・ホドロフスキー

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