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2011年11月19日土曜日

アドバタイズドタイラント

The end of company ジエン社第七回公演
『アドバタイズドタイラント』

脚本・演出 作者本介

場所 日暮里d-倉庫
日程 2012年 1月19日(木)~22日(日)

あらすじ、その4

 彼らは謝らなければならず、謝罪用の記者会見もセッティングされた。
 謝罪用の記者会見をセッティングする仕事、というのもあるのか、と、きびきび動くそれ用のスタッフを眺めて僕はぼんやり思っていた。
 パイプ椅子にすわり、あと1時間50分後に始まる会見を前にした彼らはどう反省し、何を語り、どう釈明するのだろう。僕もまた、謝らなければならない。何かを語らなくてはならない。謝罪しなければならない。確かにそれは、不謹慎のそしりは免れないものだろう、と今にしてみれば思う。あの災害がなければ、という言葉は何度もよぎっている。でも彼らの『作品』を、あえてあの災害以後、『広告』のモチーフにしようとプレゼンをしたのは僕だ。彼らを発掘したのも僕だ、という自負もある。誰も止めなかったし、セクションの皆も、苦笑いしながらも許容してくれていたはずだ。
 去年の夏は、海がなかった。
 海に関連するコマーシャルの企画は、昨年の三月のあの災害を契機に全て別のモチーフに変更された。去年のいまごろ、僕はその変更作業に忙殺されていたのを思い出す。去年の夏は、水着も浜辺も日差しもなかった。
 「海がなかったなあ」と独り言を言った。
 彼らは無言だった。「不謹慎」の「謝罪」を前に、大事に言葉をとっておいている様だった。パイプ椅子がきしむ。スーツの似合わない茶髪からはシャンプーか何かのいい匂いがする。20代前半の匂いだ。僕はもうすぐ29歳になる。でも僕の体はきっと30になる前に死ぬんだろうな。タバコ吸いすぎだし、酒で最近腹がやばいし目がもうずっとしみた感じで痛いし、なによりこの町は、あの時からとっくに汚染されてたっていうし。

(あらすじはこのほかに三つあります。不定期更新予定)。

随時情報は更新予定です。

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わたしたちが集まるのは もうこれで最後。
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今月末、ついに待ちに待った稽古がスタート。何かがありそでなさそで、何かが起こりそうで起こらなさそうな、そんな予感がしそうでしない。

アドバタイズドタイラント、意味は分かりませんが音の響きがイカシテル。

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